工場における従業員労働環境の向上

屋上のコンクリート面は夏季の強烈な日差しを受けると表面温度がぐんぐん上昇し、60℃前後に達します。その熱がコンクリート層を伝って室内に流入してしまいます。

さらに困ったことに夕方になって外が涼しくなり始めても、熱は外に出ていかず屋内にこもってしまいます。

それに比べ、屋上を緑化している場合、植物層が光合成のために日射エネルギーを使用したり、また、植物の葉が水が蒸散して気化熱が消費されるため、屋上コンクリート層への熱の伝達量が著しく小さくなり屋内への熱の流入量はほとんどゼロとなります。


緑化がもたらす効果

屋上や駐車場を緑化すると、樹木の蒸散作用などによって周囲の気温が下がるため、屋上階ではおよそ20℃、室内においても2~3℃温度は低下します。
これによりエアコンの電力消費は2割~3割の削減が可能であるといわれます。

工場では節電のためエアコンを切っていたり温度が高めに設定されるなど、従業員にとっては真夏は過酷な労働環境であるところが少なくありません。
屋上など緑化にはさまざまな助成金制度がありますので、助成をうけながら従業員の労働環境を改善し、さらに電力コストも削減することが可能です。

省エネルギー効果

項目 効果
断熱・保湿 屋上緑化により、冷房コストを削減し、断熱効果で冬も暖かく保たれます。
建物の長寿命化 (1)紫外線による劣化防止
(2)酸性化防止
(3)温度差による膨張・収縮の防止
これらの効果により建物の維持・管理費用の削減が期待できます。
騒音防止

葉や茎の重なりと空気層が、音波の緩衝剤となり騒音を吸収します。

関連記事

東京における自然の保護と回復に関する条例... 東京における自然の保護と回復に関する条例 東京都では2001年の「東京における自然の保護と回復に関する条例」において、1000平方メートル以上(国及び地方公共団体の有する敷地においては250平方メートル以上)の敷地において建築物の新築、増改...
電力削減によるコストダウン効果 緑化土壌による断熱作用、屋内の温度上昇抑制、省エネ効果について 項目 効果 断熱・保温 1日辺り屋上緑化で5.4円/m2・側面緑化で3.8円/m2の空調コスト削減 (例) (1)緑化面積40坪(...
既存建物の屋上緑化について 屋上緑化の専用芝MGE(メグ)は、湿潤時でも38~40kg(1m2あたり)と、超軽量化を実現しています。 施工の際には、当社の一級建築士が建物構造計算書を拝見し、耐荷重の側面から施工を行えるか審査を行います。審査が通れば、緑化可能となります。 ご相談にこられる企業様の中には、「緑化パネルが軽量だ...
低炭素構築物の認定メリット 低炭素建築物とは 「低炭素構築物」とは、「都市の低炭素化の促進に関する法律」(略称:エコまち法)で規定される、"二酸化炭素の排出の抑制に資する建築物"のことをいいます。 建築物の低炭素化に資する建築物の新築等をしようとする方は、低炭素化のための建築物等に関する計画...